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あなたの企業大丈夫? コロナ関連倒産は2021年が本番? 今だけ延命するゾンビ企業が多発中!!?

政府の延命処置で“ゾンビ企業”が増殖中!?

 経済や人々の暮らしがコロナ禍で大きく変容した2020年が終わり、新しい年がスタートした。2020年は多くの企業が苦境に立たされたものの、政府の各種給付金や助成金に加え、実質無利子・無担保の融資と借入金の返済猶予といった資金繰り支援施策が功を奏し、倒産件数は前年比を下回っている。

第2話「生き残るための方法」

 しかしこれは、本来は倒産してもおかしくない非効率な企業をも延命させた側面もあり、多くの“ゾンビ企業”を生みかねないリスクも指摘されている。

 企業倒産の動向に詳しい東京商工リサーチの友田信男常務取締役情報本部長は、新しい年に中小企業が直面しそうな課題について、こう解説する。

「コロナ対策の融資は返済が最長5年猶予されることになっていますが、金融機関への聞き取りによると、実際は1~2年というケースが多いようです。これは、2020年に融資を受けた企業の多くが、21年から22年にかけて返済を迫られることを意味します。今は借入金を増やしてなんとか経営を維持していても、すでに過剰債務になっている企業は返済のめどが立たず、倒産が続出する可能性もある」

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支援策が終了する4月以降に警戒

 持続化給付金と家賃支援給付金は1月に、雇用調整助成金は3月で終了するなど、コロナ禍の企業支援策の多くが春までに終了することも、21年の不安要素だ。4月以降は、特に小売や百貨店を中心に倒産件数が増えるおそれがあると友田氏は警戒する。

「なにしろ、これまで百貨店を支えてきたのは、インバウンドと富裕層です。コロナ禍でインバウンドが蒸発し、富裕層の買い控えが続く状況では回復の見通しが立たない。大都市圏では多少、富裕層の消費に回復の兆しが見えているものの、人口減少で地盤沈下が進んでいたところにコロナが直撃した地方は厳しい環境が続きそうです」

 2020年には山形の地場百貨店である大沼が破産し、次いでそごう徳島が閉店した。これで山形は全国初、徳島は2番目となる百貨店のない「空白県」となってしまった。2021年以降も、破綻や閉店、撤退による空白県は増えそうだという。

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大企業にもリストラの波が押し寄せている

 もし、2021年中にワクチンが普及してコロナ感染が収束、東京五輪も開催されて景気が回復するという明るいシナリオが実現した場合でも、油断はできない。売上の大幅な改善が見込める企業であっても、倒産リスクはつきまとうからだ。

「景気が回復して売上や注文が増えれば、資金需要も高まります。こうした局面で財務内容が悪化したままだと、増える注文に資金繰りが対応できずに『黒字倒産』が増えるおそれがあります」(友田氏、以下同)

 大手企業も安泰ではない。2020年の上場企業の倒産はレナウンとNutsの2社にとどまったが、2021年は大企業の倒産も増える可能性があるという。

「『継続前提に関する注記』や『重要事象』の注記企業が増えているのが心配です。これは、連続赤字や売上の著しい減少で事業継続に問題が生じた場合に、財務諸表に注記が義務付けられるものです」

 しかも、2020年に早期・希望退職者を募集した上場企業は90社を超えており、これはリーマン・ショック直後の2009年(191社)に次ぐ高水準だという。しかも、2021年1月から人員削減を計画する企業も15社出ているといい、上場企業もまさに崖っぷちに立たされているといえる。

 コロナ感染の拡大も高水準が続いており、日本経済は予断を許さない状況が続きそうだ。

 

【森田悦子】

フリーランス記者/ファイナンシャルプランナー 地方新聞記者、編集プロダクションを経て独立。主な執筆分野は資産運用、年金、社会保障、金融経済、ビジネスなど。新聞、雑誌、ウェブメディアなどで取材記事やインタビュー、コラム、ルポルタージュを寄稿